マンU、トッテナムは下位に低迷…… 中堅クラブの強化もあり、“プレミアBIG6”と呼ぶ時代は終わりを迎えた

マンUは大苦戦中だ photo/Getty Images

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これまでより予想しづらいリーグに

近年のプレミアリーグでは、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナル、リヴァプール、トッテナムをBIG6と呼ぶことがあった。2009年からの10年間を振り返ると、実に5シーズンで上記6チームがTOP6を独占してきたのだ。かつてのプレミアは順位予想をする際、この6チームを並べ替えるだけで良かったのかもしれない。

しかし、現在トッテナムは15位、マンUは13位に沈んでおり、今季4位につけるチェルシーも2022-23シーズンには12位に沈むなど、トップ4から遠く離れた位置でフィニッシュすることもあった。

『ESPN』は、もうBIG6と呼ぶ時代は終わったと主張する。今季の順位が示す通り、トッテナムとマンUは混迷の中にある。特にマンUが力を落としてしまったのは時代の変化と言えそうで、アレックス・ファーガソン氏が勇退してからは苦しい時間が続いている。今のところ出口は見えず、今後しばらくトップ4にすら入れないシーズンが続く可能性もある。
もちろん、他クラブの頑張りも見逃せない。同メディアは、プレミアの各クラブが『お金持ち』になったことも大きいと見る。例えば2022-23シーズンは、プレミアのクラブは合計70億ユーロの収益をもたらしている。イタリア・セリエAやスペインのラ・リーガなどに比べて、中堅クラブでもお金を持っているのがプレミア勢の特長だ。

昨夏ではブライトンの動きが印象的だった。リーズからFWジョルジニオ・ルターを4670万ユーロ、ニューカッスルからFWヤンクバ・ミンテを3500万ユーロ、フェイエノールトからMFマッツ・ウィーファーを3200万ユーロ、マインツからMFブライアン・グルダを3150万ユーロ、セルティックからMFマット・オライリーを2950万ユーロで獲得するなど、中堅クラブとは思えぬマネーパワーで超積極補強を展開。昨夏の補強合計費は2億ユーロを超える。

これだけ補強に投資できれば、下位クラブが上位クラブを倒すことも可能になってくる。今季はノッティンガム・フォレストの躍進があるなど、プレミアはこれまで以上に予想できない特殊な環境となり、BIG6との呼び名は聞こえなくなっている。

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