新生・レアルで完成する《ファンタスティック・フォー》 ムバッペ、ベリンガム、ヴィニシウス、ロドリゴの組み合わせが相手の脅威となってきた

レアルの攻撃が機能してきた photo/Getty Images

前線の連携はどんどん良くなっている

昨夏にFWキリアン・ムバッペを加えたレアル・マドリードだが、当初は上手く機能しなかった。ヴィニシウス・ジュニオール、ロドリゴ・ゴエス、ムバッペはともに左サイドからの仕掛けを好むアタッカーであり、タイプが似ている彼らを同時に機能させるのは不可能ではないかとの声もあった。

しかし、そうした不安は消えつつある。序盤は元気がなかったムバッペはすっかりチームの点取り屋となり、前節のバジャドリー戦ではハットトリックを記録。リーグ戦得点数を15点にまで伸ばし、得点ランク首位に立つバルセロナFWロベルト・レヴァンドフスキを1点差で追っている。1年目からのラ・リーガ得点王も可能な目標だ。

スペイン『as』もムバッペ、ヴィニシウス、ロドリゴ、そしてジュード・ベリンガムのカルテットを高く評価しており、「ダブルボランチで守り、ファンタスティック・フォーで仕留める」形が見えてきたと伝えている。このあたりは、さすが指揮官カルロ・アンチェロッティと言うべきか。

特長的なのは、ムバッペの周囲を固める3人のアシスト数が増えてきていることだ。ピッチ中央から前線3枚をコントロールする立場にあるベリンガムは、ここまでリーグ戦で7ゴール6アシストを記録。昨季リーグ戦で奪った19ゴールの数字には届かないかもしれないが、アシスト数はすでに昨季と同じ6アシストまで伸びている。ムバッペへのチャンスボールも増えており、今季は二桁アシストに届くかもしれない。

ヴィニシウスは昨季リーグ戦で15ゴール5アシストを記録し、今季はここまで8ゴール5アシストだ。こちらもアシスト数は昨季に並んでおり、ムバッペとのコンビネーションから昨季の得点数&アシスト数を超えてくる可能性がある。

年明けから好調のロドリゴも昨季の10ゴール5アシストに対し、今季はここまで6ゴール5アシスト。こちらもアシスト数は昨季の数字に並んでいる。

気付けば現在リーグ戦でチームは首位に立っており、形は出来てきている。最終ラインのピース不足など不安が完全に消えたわけではないが、ムバッペを中心とした攻撃陣に問題は見られない。ファンタスティック・フォーを軸とする新生・銀河系軍団のワクワク感は日増しにアップしていると言えそうだ。

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