ヨビッチ、ハラー、コロ・ムアニ、マルムシュと次々FW補強をヒットさせるフランクフルトの凄さ 次なるスター候補はエキティケ&ワヒだ

フランクフルトで評価を上げたマルムシュ photo/Getty Images

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点取り屋を発掘するスカウティングは見事

今冬の移籍市場にて、FWオマル・マルムシュをマンチェスター・シティへ7500万ユーロで売却したフランクフルト。マルムシュは今季前半戦にブンデスリーガで大ブレイクすることになり、一気に世界が注目するワールドクラスのアタッカーとなった。

見事なのは、フランクフルトの『目利き』だろう。近年のフランクフルトは次々と点取り屋をビッグクラブへ高値で売却しており、スペイン『SPORT』も発掘が最も難しい点取り屋を次々と見つけてくるスカウティングは見事と絶賛する。

近年を振り返ると、まずは2019年にレアル・マドリードへ6300万ユーロで売却したFWルカ・ヨビッチ、同じく2019年にウェストハムへ5000万ユーロで売却したFWセバスティアン・ハラーだ。
2018-19シーズンのフランクフルトでは、ヨビッチが27ゴール、ハラーが20ゴール、アンテ・レビッチが10ゴールと躍動。この前線トリオの破壊力は凄まじく、このシーズンはヨーロッパリーグでベスト4に入っている。

フランクフルトはヨビッチをベンフィカから2230万ユーロ、ハラーは2017年にユトレヒトから1200万ユーロで獲得しており、その後の売却を含め理想的な動きと言える。

フランクフルトの凄いところは次なる点取り屋をきっちり見つけてくるところで、ヨビッチとハラーを手放した2019年の夏にはミランからFWアンドレ・シウバをレンタルで獲得。シウバは1年目からブンデスリーガで12ゴールと結果を出し、続く2020-21シーズンには28ゴールと大ブレイクした。

フランクフルトは300万ユーロでシウバを完全移籍で獲得し、2021年に2300万ユーロでライプツィヒへ売却している。

その翌年には、FCナントを離れたFWランダル・コロ・ムアニをフリーで獲得。1年目からリーグ戦で15ゴール11アシストと活躍し、1年後には9500万ユーロでパリ・サンジェルマンへ売却している。コロ・ムアニを1年で手放すのはフランクフルトにとって誤算だったかもしれないが、9500万ユーロはクラブ史上最も高額な売却益だ。

マルムシュを手放した今冬には、マルセイユからフランス期待の若きFWエリー・ワヒ(22)を2600万ユーロで獲得している。モンペリエでプレイしていた2022-23シーズンにはリーグ・アンで19ゴールを挙げるなど、リーグ・アンでの実績は十分だ。U-23フランス代表でもプレイしており、このあたりの動きがフランクフルトは素早い。

チームでは同じ若手フランス人FWウーゴ・エキティケも才能を開花させ始めており、エキティケも近いうちにビッグクラブによる争奪戦になると予想される。エキティケに続いてワヒもヒット選手となるのか。フランクフルトの前線は今後も注目を集めることになりそうだ。

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