2度目の王者返り咲きを目指した35歳アデサニヤ イマボフの右のオーバーハンドに散る

24勝のうち16KOを誇るアデサニヤ photo/Getty Images

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アイポークの直後に……

日本時間2月1日に開催された『UFC Fight Night: Adesanya vs. Imavov』。メインイベントとして組まれたイスラエル・アデサニヤ対ナッソーディン・イマボフの対決は、衝撃の展開で決着した。

アデサニヤは、元UFC世界ミドル級王者。5度の王座防衛を果たし、一度陥落を経験するもUFCミドル級では史上初めてとなる王座奪還も達成したトップファイターだ。その後、ショーン・ストリックランドに判定負けを喫して再度、王座陥落した以降はノンタイトルで、この試合前の時点では同級2位にランクインしていた。

対するイマボフは、ダゲスタン共和国出身の剛腕ファイター。戦績は16勝4敗で、UFCでは8勝2敗。現在3連勝中と勢いに乗り、同級5位につけている。
1R、試合開始からアデサニヤは距離をとり、得意の蹴りで攻撃のリズムを掴もうとする。カーフやハイキック、ワンツーなど上に下にバランスよく攻撃を繰り出していく。対するイマボフはガードを固めながら、自分の距離に詰めると鋭いパンチを主体にキックも織り交ぜて、アデサニヤにプレッシャーをかけ金網へと追い込んでいく。

それでもアデサニヤは上手くプレッシャーを交わしながら、このラウンドのほとんどの時間を自分の距離で戦い抜く。元王者にとってこの試合は、タイトルマッチ挑戦を賭けた一戦。もう一度王者に返り咲く筋書きへ、順調な滑り出しかに思えた。

ところが続く2R、20秒ほどが経った時点でイマボフのアイポークにより一時試合が中断する。それでもアデサニヤは目への影響が少なかったからか、本人はすぐさま試合再開の意志を示す。ここでアデサニヤは集中力が切れたのか、イマボフの左のショートを中途半端に下がって避けると、追撃の右オーバーハンドが顔面にヒット。ダウンした元王者は、そのままイマボフにパウンドを打ち込まれ、レフェリーストップとなった。

試合後、勝利したイマボフは「最高だ。完璧な調整をしてきた。次はベルトを狙う。家族や兄弟、チームのみんなのおかげで自信を持って戦えた。10年間目標を持って一緒に頑張ってきた兄弟とサポーター、チームメイトに感謝したい」と喜びを語った。

一方、かつてミドル級の絶対王者だったアデサニヤは、これでUFC3連敗となってしまった。

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