今冬のジョン・デュラン獲得は「2025年の大型契約ラッシュの第1弾」 サウジアラビアでは2034W杯へ若手実力者の引き抜きが活発になるとの予想も

アル・ヒラルを中心にサウジアラビアはさらなる盛り上がりを見せるか photo/Getty Images

続きを見る

今夏も積極的な動きを見せるか

2025年もサウジアラビアサッカー界は活発だ。ネイマールやサディオ・マネらを一気に獲得した2023年と比べれば今冬の動きは比較的静かだったと言えるが、リーグの方向性として印象的な動きは見せている。

何と言っても今冬話題を呼んだのは、アル・ナスルがイングランドのアストン・ヴィラから21歳のコロンビア代表FWジョン・デュランを6450万ポンド+ボーナスで獲得したことだ。

欧州トップリーグからサウジアラビア国内リーグに向かう選手は、引退間近なベテラン選手が多いとの印象もあったかもしれない。しかしデュランは21歳とかなり若く、『The Athletic』はここにサウジアラビアリーグのビジョンがあると指摘する。
他にも今冬はアル・アハリがFCポルトからMFガレーノ(27)を獲得し、PSVからは20歳と若いU-21ベルギー代表MFマッテオ・ダムス、アル・イテハドはバルセロナでの将来が期待されていた20歳MFウナイ・エルナンデスを引き抜いている。ダムスとエルナンデスは若手だが、欧州トップリーグでの本格的活躍よりもサウジアラビアでの挑戦を選んだことになる。

同メディアは今夏もサウジアラビア勢が積極的な動きを見せると予想しており、今冬のデュランをはじめとする若手獲得の流れは今後も続くと見る。

「デュランは2025年の大型契約ラッシュの第1弾と見られており、若くて注目度が高く、ここから全盛期を迎える選手を獲得するというこれまでとは異なるやり方だ。今夏にはリヴァプールFWモハメド・サラーを引き抜きたいとの思いもある。2034年のワールドカップ開催へ向けて国が準備を進めていることに合わせ、彼らは今後何年にもわたって注目を集めるリーグになることを望んでいる。この夏は、またしても市場を一変させる夏となるかもしれない」

今冬にはアル・ナスルがブライトン所属の日本代表FW三笘薫の獲得へ2度オファーを出したと報じられたが、そうした動きは夏も続く可能性が高い。またリーグ全体として1強状態になるのは避けたいとの思いがあるようで、現在はアル・ヒラルが国内を支配している状態にある。アル・ナスル、アル・イテハド、アル・アハリといったクラブにはその状況を打開する動きが求められており、今夏の市場でも彼らは活発に動いてくるだろう。

記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.301 好調クラブ戦術解剖

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:海外サッカー

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ