スペイン、ラ・リーガ第23節の注目マッチであるレアル・マドリード対アトレティコ・マドリードの一戦。現在首位を走るレアルと2位のアトレティコの勝ち点差はわずか1ポイントのみ。マドリード・ダービーは首位攻防戦ということもあり、大きな注目を集めていた。
前節負傷交代を強いられたアントニオ・リュディガーに代わってレアルの最終ラインにはラウール・アセンシオとオーレリアン・チュアメニがCBでコンビを組む。一方のアトレティコは前節ベンチスタートだったアントワーヌ・グリーズマンがスタメンに復帰した。
序盤からボールを握るのはレアルで、アトレティコは最終ラインに6枚を並べる形に。それでもアトレティコはボールを奪った際には早いショートカウンターでレアルゴールに迫る。
最初のシュートを放ったのはアトレティコ。13分にサムエウ・リーノがドリブルからシュートを放つが、これは惜しくも枠外に。アトレティコはボールを握られる時間が続く中で、シンプルな攻撃からレアル守備陣を脅かす。
一方のレアルはボールを回しながらチャンスを伺うが、中を固めるアトレティコの守備陣を前になかなかファイナルサードに侵入できない。そんななか19分、アトレティコのビルドアップミスから最後はヴィニシウスが左足でシュートを狙うが、惜しくも外れてしまう。
一進一退の攻防が続く中、ついに試合が動く。チュアメニがPA内でリーノの足を踏んだとして、33分VARの結果PK判定に。これをフリアン・アルバレスが冷静にパネンカで決めて、劣勢だったアトレティコが先制に成功する。
先制点を奪われたレアルは外回しでボールを回す時間が続き、決定機を作らせてもらえない。前半ATにはいい位置でFKを獲得し、バルベルデが強烈なシュートを放つが、壁に阻まれる。
試合が進むにつれてダービーらしい激しさを増すこの試合の前半はチャンスを逃さなかったアトレティコが1点リードで折り返す。
両チーム交代なしで迎えた後半、最初のチャンスを作ったのはレアルだ。49分、右サイドのロドリゴが突破からクロスを上げると、最初のベリンガムのシュートはディフェンダーにブロックされるも、こぼれ球をムバッペが押し込み、後半開始早々にレアルが試合を振り出しに戻す。
ホームサポーターの声援を受けて勢いが増すレアルは51分に今度は左サイドから決定機を作る。ヴィニシウスのクロスをベリンガムがヘディングで合わせるも、これはクロスバーに当たり、惜しくも逆転ゴールならず。
勢いに乗るレアルのハイプレスに苦しむアトレティコは耐える時間が続く中、59分にはアルバレスの絶妙パスにジュリアーノ・シメオネが反応するもこれはミートできず。
62分、先にアトレティコベンチが動く。コケ、モリーナ、レイニルドを投入し、サイドにフレッシュな選手を配置し、流れを変えようと試みる。
ロドリゴ、ムバッペ、ヴィニシウスを中心にアトレティコゴールに迫るレアル。いい形でフィニッシュまでいく形も増えるが、アトレティコ守護神オブラクがビッグセーブ連発で追加点を与えない。
76分、アトレティコがさらに動く。デ・パウルに代えてアンヘル・コレアを投入し、途中出場からゴールを奪える切り札を入れ、勝負に出る。
79分にレアルはカマヴィンガとモドリッチを投入、アトレティコはさらにセルロートを入れ、両チーム残り10分となった段階で動く。
81分にはヴィニシウスの突破からロドリゴが強烈なミドルシュートを放つが、ギリギリ枠を捉えることができない。試合終盤再びギアを上げるレアルが、アトレティコゴールに迫るシーンが増える。レアルは87分にロドリゴに代えてブラヒム・ディアスを投入し、より前への圧力を高める。
88分レアルに決定機が。バルベルデが突破からスルーパスを出すと、反応したムバッペがGKとの一対一を迎えるも、またしてもオブラクがビッグセーブを見せる。
最後まで一進一退の攻防が続いたラ・リーガ首位攻防戦は両者譲らず、1-1のドローで決着。レアルは首位を譲らなかった。
レアル・マドリード 1 - 1 アトレティコ・マドリード
レアル・マドリード得点者
キリアン・ムバッペ（50分）
アトレティコ・マドリード得点者
フリアン・アルバレス（PK：35分）
