那須川天心が、モロニー戦に向けた練習を公開 スパーでは、強い右ジャブからの組み立てで好感触

キックボクシングでは42戦全勝の那須川 photo/Getty Images

元世界王者に挑戦

キックボクシングで無敗のままボクシングに転向した“神童”那須川天心が、来る元王者ジェーソン・モロニー戦に向けた練習を公開した。

那須川は、これまでプロボクシング戦績は5戦全勝。持ち前の格闘センスでWBOアジア・パシフィックバンタム級王者にまで駆け上がった。世界ランキングはWBA世界同級2位、WBC世界同級3位、WBO世界同級6位、IBF世界同級14位にランクインしている。

この日は、WBC世界同級7位アレハンドロ・ジャイル・ゴンサレス(18勝10KO6敗3分け)と3ラウンドのスパーリングを実施。1ラウンドはほとんど右だけで組み立て、鋭いカウンターの右でも翻弄すると、2ラウンドは右ジャブからの連打で左フック、アッパーとつなげるコンビネーションを披露。3回には接近戦を挑み、多彩な攻めで相手を圧倒した。

那須川が特にこのスパーリングで意識したことは、相手の出端を挫く右ジャブだった。那須川は「ジャブだが一個一個にパワーが乗り、石を投げているようなイメージ。止めるだけでなくダメージも与えられる」と語り、モロニー攻略の糸口として活用する手であることを示唆した。

スパーリング後、那須川はトレーナー相手に、ミット打ちやボディー打ちで12ラウンドを行い、自分を追い込む気迫も見せた。前回戦ったジェルウィン・アシロには攻めあぐね、判定に終わったことを引き合いに出し「今回は自分からプレッシャーをかける。全てを兼ね備えられるようにやってきた。手応えはもちろんあるし、自分の動きが確立してきた。徐々に形になってきたので、後はどう攻めて自分の動きをしていくか」と自信も口にした。

このモロニーとの一戦は、那須川にとってタイトルマッチに向けた試金石となる試合。果たして彼が語った通り、右ジャブだけでなく、成長したボクシング技術で元王者相手に勝利することができるか注目だ。

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