シティ戦での劇的逆転勝利を引き寄せたアンチェロッティの采配 「エデルソンがボールを持ったら…」

マンチェスター・シティのエデルソン photo/Getty Images

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勝敗を分けた86分のミス

11日(現地時間)、マンチェスター・シティはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント・プレイオフ1stレグでレアル・マドリードと対戦し、2-3で敗れた。

エースストライカーのアーリング・ハーランドが2ゴールをあげる活躍を見せてレアル相手に2度にわたってリードを奪ったシティだったが、試合終了間際の連続失点によってホームで痛恨の逆転負けを喫した。

シティにとって特に悔やまれるのは86分の2失点目だろう。
ゴールキーパーのエデルソン・モラエスは、ボールをキャッチした際に味方へのパスコースが全て塞がれていたのでディフェンスラインを上げさせ、前線へパントキックを蹴った。ところがこのキックがミスとなり、ボールを奪われてカウンター攻撃を招いて最後はブラヒム・ディアスにシュートを決められ同点に追いつかれてしまった。

試合後、シティのジョゼップ・グアルディオラ監督は「エディ(エデルソンの愛称)はロングボールを蹴ろうとしたが上手くいかず、彼らがゴールを決めた。選手達は瞬間的に判断を下す。その判断が正しい時もあるし間違っている時もあるが、ああいうことは今日だけでなく既に頻繁に起きている」と2失点目の場面について言及し、勝負所でのミスを悔やんだ。

しかし、このシーンはレアルからすると偶然ではなく、狙い通りのゴールだったようだ。カルロ・アンチェロッティ監督は、選手達に対してエデルソンがボールに触るかどうかで守備の仕方を変えるように指示していたことを試合後の記者会見で明らかにしている。

「我々は、エデルソンがボールを持ったら高い位置からプレスをかけるようにしていた。逆に彼がボールに触らない時は、中盤まで引いて構えるようにしていた」(ドイツ紙『Sport Bild』より)

守備陣に怪我人が続出する緊急事態の中で臨んだシティとの大一番でも、状況に応じて臆することなくハイプレスを仕掛けさせた指揮官の采配がエデルソンのミスを誘発し、勝利を引き寄せたとも言えるかもしれない。

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