またもリードを守れなかったマンCはどうしてしまったのか “75分以降”の失点数が最も多くなっている問題に出口は見えず

マンCは1stレグでレアルに敗れた photo/Getty Images

今回のレアル戦も80分から2失点

百戦錬磨の名将ジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティに何が起きているのだろうか。チームは11日にチャンピオンズリーグ決勝トーナメント・プレイオフ1stレグでレアル・マドリードと対戦し、2-3の逆転負けを喫した。

ホームでの1stレグを落としただけでも痛いが、何より精神的ショックの大きい負け方だ。80分にFWアーリング・ハーランドのPKで2-1とリードしたものの、ラスト10分でそれを守り切れずに逆転負け。ショックは相当なものだろう。

英『sky Sport』もプレミア王者マンCの現状に戸惑っている。なぜ今季のマンCはリードを守れないのか。原因を絞るのは難しいが、今回のレアル戦はマンCの問題点を象徴するようなゲーム展開だったと言える。

まず何より被シュート数が多い。今回のゲームではレアルに20本ものシュートを許しており、これはグアルディオラ体制となってからのマンCではCLで2番目に多い被シュート本数だ。

ちなみに最多は今年1月に行われたリーグフェーズ第7節のパリ・サンジェルマン戦での26本だ。このPSG戦も先にマンCが2点のリードを奪ったが、後半に4失点を喫して敗れている。リードを守れなかったのは今回のレアル戦と同じで、とにかくシュートを撃たれすぎている。ゲームコントロールに問題があるのは明らかで、リードを奪ってからもオープンな展開になりすぎている。

また、今季のマンCは75分以降の失点数が20点もある。この時間帯が最も失点数の多いゾーンとなっており、今回のレアル戦もそうだ。

途中出場したMFマテオ・コバチッチのゲームコントロールが不十分だったのか、GKエデルソン・モラレスの判断ミスか、DFリコ・ルイスの守備力が不足していたのかなど、個人レベルでも気になる部分はあるだろう。しかし同メディアは選手個々の単純なミスでは片付けられないと現状に戸惑いを見せる。

「コバチッチが試合を安定させるかと思われたが、それは期待はずれだった。リコ・ルイスももっと強くなる必要があるが、個人の問題ではないとのグアルディオラの考えは正しいだろう。むしろ個人のミスなどという単純エラーであってくれた方がいいと考えているに違いない。今のシティは体力的にもメンタル的にも明らかに弱体化しているのだ」

現状の苦戦にチームのメンタルが影響しているのは間違いなく、今回の敗北でそのメンタルにはさらに傷がついたはず。2ndレグへ気持ちを切り替えるのは簡単ではないが、マンCはこのトンネルを抜け出せるだろうか。

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