ライトヘビー級4団体のベルトをかけたリマッチ 挑戦者ビボルが王者ベテルビエフに雪辱を晴らす判定勝利

前回の対戦と戦術を変え足を使ったビボル photo/Getty Images

既に3度目の対戦にも言及

プロボクシング、ライトヘビー級の4団体統一王者アルツール・ベテルビエフ対、同級前WBAスーパー王者のドミトリー・ビボルが4ヶ月ぶりの再戦を果たした。

結果は、ビボルが前回の敗戦の雪辱を晴らし、判定勝利。新たな同級4団体統一王者となった。

試合は、序盤にベテルビエフがプレッシャーをジリジリとかける中、ビボルが足を使って回避しながら、うまい間合いでパンチをヒットさせる展開で進んでいく。ベテルビエフも固いガードと愚直に前進してパンチを繰り出し続けていくが、ヒット数はビボルが上回る。

そのビボルは、ラウンドを進めても戦法は変わらない。軽快なステップと素早いパンチを連続でコツコツと当て、ベテルビエフのパンチやプレッシャーを足で回避していく。

ただ中盤になると、ベテルビエフは試合の流れを取り戻すために圧力を一段と増して手数を増やしていく。重いパンチを数多く繰り出していくが、ビボルも上手いディフェンスで有効なダメージとさせない。

序盤から変わらず、安定したリズムで戦い続けるビボルは、時折、右の強烈なボディーや連打をヒット。試合終盤にはベテルビエフも負けじと反撃するが捕まえきれず、12Rが終了。判定決着となった。

ジャッジは114-114、112-116、113-115で二人がビボルを支持。ほぼ互角の戦いではあったが、上手く立ち回った挑戦者に勝ちがついた。

試合後のインタビューでビボルは、「とてもうれしい。昨年はいろいろと大変だった。正直に言うと負けて少し楽になった。前回の試合のようにプレッシャーをかけすぎなかった。1ラウンドから12ラウンドの終わりまで頑張ろうと思っただけだった」と語った。

また勝利の要因として「僕のほうが調子が良かった。どんどん自分を奮い立たせていた。そして自信があった。今日はとにかく勝ちたかったんだ」と分析した。

一方、ベテルビエフは結果に不満を述べず、相手の勝利を称賛。「判定については話したくない。ビボル、おめでとう。今回の試合は最初の試合よりも良かったと思うが、次は私が勝つ。必要なら3度目の試合もやるつもりだ」と、1勝1敗となった両者の対戦に、再度、優劣をつけたい気持ちがあることを明かした。

ビボルは、この勝利で24勝(12KO)1敗。ベテルビエフは21勝(20KO)1敗、プロ初黒星を喫した。この試合はビボルの勝利に終わったが、突出した二人の強烈なライバル関係は、これで終わりではなさそうだ。

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