因縁の対決、ネリが亀田に実力差を見せつけTKO勝利 ただ第1R終盤にはカウンターをもらい膝をつくシーンも

驚異的な手数とパワーを見せ、圧倒したネリ photo/Getty Images

7回でダウンを奪う

元世界2階級制覇王者のルイス・ネリが、WBA・WBO世界フェザー級15位の亀田京之介に7回TKO勝利を収めた。

悪童と呼ばれ、過去のドーピング違反などダーティーなイメージが強いネリは、先日行われた亀田とのフェイスオフで乱闘騒ぎを起こし、この試合に因縁を作っていた。一方の亀田も挑発。ネリが不意を突いて繰り出した攻撃をかわし「パンチも見えた。全然余裕ですよ」と勝利への自信を語っていた。

試合は、ネリの地元メキシコで行われ、亀田にとっては完全アウェイでの戦いとなった。試合前に名前がコールされた亀田が挑発的なポーズを取ると、ネリ陣営は不敵な笑みを浮かべてそれを受けた。

ゴングが鳴ると、1回からネリが持ち味のアグレッシブなスタイルを見せる。タイミング良く強打を振るうと、亀田は上半身を大きく振ってかわしながらカウンターを狙う展開となる。

1回の終盤、ネリは亀田を恐れることなくラッシュをかけるが、そこに亀田のカウンターパンチがヒット。思わず膝をつくが、ジャッジはスリップとみなし試合を続行。その時のネリは一瞬、効いているような表情を見せ、亀田もダウンをアピールするが、判定は覆らない。

2回以降も同じ展開が続く。圧倒的な力と手数で前進するネリに対し、亀田は必死でかわしながら時折、ボディにクリーンヒットさせる。ただラウンドを進めていくと、徐々に亀田の動きにキレがなくなり、ネリのパンチが少しずつではあるが亀田の顔面を捉えていく。

そんな中、5回と6回に亀田はネリのバッティングによって右目上、左目上とカット。流血しながら戦い続けるも7回にネリの猛攻を浴びてダウンを喫すると、最後は再びのラッシュでボディーを打たれダウン。そこでレフェリーが割って入り、試合を止めた。

試合後、亀田はネリと抱擁し、相手に敬意を表する笑顔で背中をポンポンと叩くと、ネリも相手の奮闘を称えるように拳で軽く亀田の胸を叩いた。

ネリは再起戦に勝利し、今後はおそらくフェザー級で戦っていくことが予想される。彼にとっては新たな挑戦となるこの階級でどこまで勝ち上がっていくのか注目だ。負けた亀田は大番狂わせを起こすことはできなかったものの、次の再起に向けて光るものを見せた。

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