マンUは来季の放出候補があまりにも多い 高給が財政圧迫するなか最終ライン、中盤、前線とすべてのポジションに見直しが必要

マグワイアも放出するべきか Photo/Getty Images

どこから手をつけるべき?

プレミアリーグ第26節エヴァートン戦を2-2のドローで終え、これで3試合勝利なしとなったマンチェスター・ユナイテッド。変わらず15位に低迷しており、ルベン・アモリム監督を迎えてからも上昇の兆しは見られない。

英『THE Sun』は「デイブ・ブレイルズフォード卿はマンチェスター・ユナイテッドの惨事の本当の規模を認識し、自分が何に巻き込まれたのかと疑問に思っている」と皮肉たっぷりに報じた。ジム・ラトクリフ氏の右腕であるブレイルズフォード氏はINEOSのスポーツ部門でディレクターを務める人物だが、現状のチーム構成に頭を悩ませていることは確かだろう。選手たちの高い給与コストはユナイテッドの財政を圧迫しているにもかかわらず、一向に結果はついてこないからだ。

同紙は来季に向けて誰を残し、誰を放出すべきか一覧表にまとめているが、それを見ればGK以外のすべてのポジションに刷新が必要だということがわかる。守備陣で放出候補となっているのはハリー・マグワイア、ヴィクトル・リンデロフ、ジョニー・エヴァンズ、ルーク・ショー、タイレル・マラシアの5名だ。高齢化もあるがマグワイアらのスピード不足、現代戦術とのミスマッチはたびたび指摘されているところ。ショーとマラシアは稼働率に問題がある。

中盤もカゼミロ、クリスティアン・エリクセンが高齢であり、ピークを過ぎていることは明らかだ。カゼミロは来シーズンの終わりに契約が切れるまで留まりたいと意思を示したが、機動性の欠如が明らかであり、彼もアモリムの戦術に適合しているとは言い難い。

そして前線は、現在ローンに出ているマーカス・ラッシュフォード、アントニーのほか、アレハンドロ・ガルナチョとジョシュア・ザークツィーが放出候補となっている。ラッシュフォードとアントニーは環境を変えたことで輝きを取り戻しつつあるが、ユナイテッドではあまり出番がなかった。ガルナチョは今冬もチェルシーなどから狙われており、移籍濃厚。ザークツィーは今季加入したが、ここまで3ゴールと結果が出ていない。

問題はこれらの選手の多くが高給であるということだ。週給37万5000ポンドのカゼミロを筆頭に、ラッシュフォードが32万5000ポンド、アントニーが20万ポンド、マグワイアが19万ポンド、エリクセンとショーが15万ポンド、リンデロフが12万ポンドとなっている。財政を改善するには放出するのが道理だが、あまり結果を残していないこれらの選手たちを買い取り、かつ高給を保障してくれるクラブを探すのは難題であり、かといって売却が進まなければ代わりの選手を補強するのもままならない。

スポルティングCPのジオバニー・クエンダ、クリスタル・パレスのエベレチ・エゼなど獲得が噂される選手も多いが、来季ユナイテッドはどこまで血を入れ替えることができるだろうか。




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