ニールセン新体制のなでしこジャパンが初タイトル! 13年ぶりのアメリカ撃破でシービリーブス杯初優勝を飾る

アメリカ撃破でなでしこジャパンがタイトル獲得 photo/Getty Images

続きを見る

終盤の猛攻に耐えた

シービリーブズカップ最終戦でアメリカ代表と対戦したなでしこジャパン。ニルス・ニールセン新体制で挑んだこの大会でなでしこジャパンは好調をキープしており、初戦はオーストラリア代表に4-0で大勝。続く2戦目もコロンビアを相手に4-1で勝利を収めており、2試合連続で4ゴールを奪っている。

3連勝を目指して戦うのは長年のライバルであるアメリカだ。両者は昨夏のパリ五輪準々決勝でも対戦し、この時なでしこは0-1で惜敗している。そのため、今回の戦いはなでしこジャパンにとってリベンジマッチでもある。

長谷川唯や長野風花らいつものメンバーがスタメンに名を連ねるなか、コロンビア戦でスーパーゴールを決めて話題となった谷川萌々子はベンチからのスタートになった。
開始直後の1分、試合が動く。スローインを受けた長谷川がターンから絶妙なスルーパス。抜け出した籾木結花が冷静にGKを交わし、先制点をマーク。いい入りを見せたなでしこが最初のチャンスをものにする。

5分、縦に速いアメリカに左サイドを突破されクロスを上げられるも、キャプテン熊谷紗希が体を張ってブロック。11分、左サイドからのクロスをリンジー・ホランにヘディングでシュートされるも、GK山下杏也加がしっかりとキャッチする。しかし13分、カタリナ・マカリオからセントナーへスルーパスが通ると、これを冷静に決められ、失点。

徐々にアメリカがボールを握る展開となり、なかなかアタッキングサードまで侵入できないなでしこジャパンだったが、25分。左サイドで長谷川、藤野あおばのパス交換から最後はPA内に侵入してきた北川ひかるが左足を振り抜くが、惜しくも枠を捉えることができず。

アメリカのハイプレスから逃げず、後ろから冷静に繋ぐなでしこは北川と守屋都弥の両サイドからアメリカゴールに迫る。31分には中央をこじ開けると、最後は右サイドの浜野まいかがシュートを放つがGK正面に。なでしこが再びリズムをつかみ始める。

その後一進一退の攻防が続くも、両者ネットを揺らすまでには至らず、1-1で前半を折り返す。

なでしこは後半2枚替え。長野と北川に代えて古賀塔子と宮澤ひなたを投入。アメリカも同じく2枚替えを行い、ジェディン・ショウとジェナ・ナイスウォンガーをピッチに。

後半4分、なでしこジャパンが試合を動かす。長谷川のFKをGKが弾くと、こぼれ球に詰めていた古賀がしっかり流し込み、ゴール。後半開始早々に追加点をマークした。

後半11分、なでしこジャパンがさらに動く。藤野と籾木に代えて千葉玲海菜と松窪真心を投入。一方のアメリカも3枚替えで前への圧力を高める。

後半24分、なでしこジャパンにアクシデント。守護神山下がピッチに座り込んでしまう。メディカルスタッフが中に入る事態となったが、なんとかプレイ続行。なでしこジャパンにとってヒヤリとする場面になった。

後半29分、なでしこジャパンが選手交代。浜野に代えて高橋はなを投入する。ピッチ中央の長谷川を中心に早い切り替えとシンプルなパス回しでアメリカに流れを与えないなでしこジャパン。

後半38分、なでしこジャパンが再び動く。守屋に代えて林穂之香を投入し、アメリカの猛攻を受ける中、フレッシュな選手を送り込む。アメリカは個人技を活かしてゴールに迫ってくるが、なでしこジャパンも粘り強く戦い失点を許さないまま残り5分に。

43分、なでしこに大ピンチ。リン・ウィリアムズの落としからティエナ・デービッドソンが強烈なシュートを放つが、山下がビッグセーブ。アメリカの猛攻をしのぐ苦しい時間が続く。

しかし、最後まで集中したディフェンスを見せたなでしこジャパンが2-1で勝利。アメリカ代表にはなんと13年ぶりの勝利となり、シービリーブズカップ初優勝を飾った。ニールセン新体制でいきなりタイトルと最高のスタートになった。

アメリカ代表 1 - 2 なでしこジャパン

アメリカ代表得点者
アリー・セントナー(14分)

なでしこジャパン得点者
籾木結花(1分)、古賀塔子(49分)


記事一覧(新着順)

電子マガジン「ザ・ワールド」No.302 攻撃型MF新四天王

雑誌の詳細を見る

注目キーワード

CATEGORY:各国代表

注目タグ一覧

人気記事ランキング

LIFESTYLE

INFORMATION

記事アーカイブ