観衆を魅了する“ファンタジスタ”が減少したのは寂しい? アンリ氏が嘆くサッカー界の現状と、今見ていて最も面白い選手とは

アーセナルなどで活躍したアンリ氏 photo/Getty Images

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アンリ氏を魅了する数少ない選手の1人とは

現在のサッカー界で『見ていて最も面白い選手』は誰になるだろうか。過去にはロベルト・バッジョやロナウジーニョなど、一瞬の閃きで観衆を魅了する選手がいた。しかし、現代ではファンタジスタ型の選手はかなり減少している。

その現状を寂しく思っている人物の1人が元フランス代表FWティエリ・アンリ氏だ。アーセナルやバルセロナで活躍したアンリ氏も、高い得点力に加えて相手DFを翻弄するドリブルを持っていた。スピードに乗ったアンリ氏のドリブルが好きだったサッカーファンも多いだろう。

そんなアンリ氏が思う現在最も見ていて面白い選手は誰なのか。英『Sportbible』によると、アンリ氏はバルセロナFWラミン・ヤマルの名前を挙げた。弱冠17歳の選手がアンリ氏から名指しされるのも凄いが、確かにヤマルのドリブルはアイディアもあって面白い。
「解説の場で彼のことを『凄い。レベルが違う』と言ったことを覚えている。ステップオーバーや股抜きドリブルなど、彼は常にそうした技をやっている。しかもEUROのような大舞台でとなれば、話は変わってくる。現在では本能的にプレイする選手が少なくて寂しい。試合はシステム化され、やるべきことがはっきりしている。それが正しいとか間違っているとか言うつもりはないが、40ヤードの距離からシュートを打ったり、ドリブルでどこまでも突破しようとする選手がいないのは寂しいんだ」

「私自身ストライカーだったが、ドリブルも好きだった。ボールを持ってハラハラさせてくれる選手がいないのは寂しい」

現代では強引にドリブルを仕掛けるアタッカーは減っている。そこでボールロストするよりも、効率的にプレイすることが求められる。ヤマルはその中でもアイディアのある選手とアンリ氏から評価されているようで、独特のタイミングで出すパスなど観衆を魅了するタイプのアタッカーだ。

同じレフティーでは、チェルシーMFコール・パルマーもそれに近い選手だろうか。効率的にプレイするのも大切ではあるが、特別なアイディアで局面を変えてくれるような選手を世界が待っているのも確かだろう。

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