「引退後のことが怖かった」 「プジョルに何度も相談したよ」 名DFジェラール・ピケが語った引退決断の葛藤

バルセロナに所属していたジェラール・ピケ photo/Getty Images

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レジェンドの抱えた苦悩

2010年代のバルセロナ黄金期において欠かせない名DFとして名を馳せたジェラール・ピケは約1年半前にスパイクを脱いだ。その後、7人制サッカーのキングスリーグの主催をはじめ、現役時代と変わらずメディアで話題に挙がるセカンドキャリアを送っている。今回ピケはキングスリーグで共同プロジェクトを行っている元レアル・マドリードのイケル・カシージャスの新ポッドキャスト『Bajo los palos by Flexicar』で初ゲストとして登場した。

ピケはスペイン代表としてともに戦ったカシージャスからインタビューを受ける中で、自身の引退について多くの苦悩と葛藤があったことを語っている。

「バルサでは常に先発で重要な選手だと感じていたが、それが実現出来なくなった瞬間に去るだろうと常に思っていたんだ。人生で一番のチームで自分が出場できないことは想像もできなかったし、自分が思うようにプレイ出来なくなって(チームの)負担になったり足手まといになることも想像できなかった。そしてそれが2022年末のカタールワールドカップ前に現実になったんだ。引退後のことが怖かった。だから兄貴のように慕っていたカルレス・プジョルに何度も相談したよ。バルサでプレイするという子供の頃の夢だけでこれまで情熱を燃やし続けていたけど、それだけでは心の穴を埋められなかったんだ」
「サッカーを続けるための選択肢は、バルサに留まって、自分がやってきたことをすべて発揮できる場所を求めて戦うこと以外考えていなかった。先発のポジションが保証されていないこともあって、それでも状況を好転させたこともあったが、2022年の末に自分の状況を総合的に考えた結果、自分はもうサッカーを続けることができないと判断したんだ。自分ではコントロールできないこと、給与に関する問題、チームが勝てないことなど理由はたくさんあった。(バルサで)戦い続けることもできたけど、身を引いて引退することを決断したよ」

ラ・マシアで7年、トップチームで15年戦い続けたピケのバルセロナへの愛情は深く、これまで何度もいずれはクラブの会長を目指すことを公言してきた。それ故に引退の際に葛藤を抱えたが、現在は実業家としてのキャリアを歩んでいる。クラブのレジェンドが今後どのような形でバルセロナに戻るのか期待したいところだ。

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