ユナイテッドとアーセナルを救う人材はアカデミーに!? FAユースカップで躍動した6人のワンダーキッド

アーセナルのマックス・ダウマン Photo/Getty Images

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補強だけがチームを強くする手段ではない

2月28日、FAユースカップ準々決勝が行われ、アーセナルU-18とマンチェスター・ユナイテッドUー18が対戦。延長戦の末にマンチェスター・ユナイテッドが2-3と勝利し準決勝にコマを進めた。

白熱した好ゲームとなったが、英『Daily Mail』は、この試合で躍動した6人のワンダーキッドに注目している。

先制点を決めたのは17歳のジャック・フレッチャーだ。ユナイテッドのレジェンド、ダレン・フレッチャーの息子の1人であるジャックは36分、ボックスやや左から強烈な右足シュートを突き刺し、その才能の片鱗を見せつけた。彼はチームで10番を背負う中心選手に成長している。また、フレッチャーとともに中盤を牽引したのは16歳のアミール・イブラギモフだった。同紙は「イブラギモフのエネルギーはユナイテッドが試合に復帰する鍵となった」と評し、アーセナルの攻撃を阻止する重要なタックルやインターセプトを称賛している。
重要な役割を果たしたのは右SBのジェイダン・カマソンだ。アーセナルの決定機を防いだプレイのほか、延長に持ち込む貴重な同点ゴールを記録。トップチームでの活躍にも期待がかかっており、「これからのシーズンに彼が呼ばれれば、右サイドバックの真の選択肢になる」と称賛されている。

アーセナルの攻撃を牽引したのは15歳のマックス・ダウマンだ。ミケル・アルテタ監督も注目する若き才能は先日のドバイキャンプにも帯同しており、ずば抜けた能力をこの試合でも発揮した。1-1で迎えた56分に驚異的なドリブル突破からPKを獲得。チームにリードをもたらすPKをきっちりと決めている。

試合に敗れたもののアーセナルは守備陣のパフォーマンスも光った。ダウマンと同じく15歳のCBマーリ・サルモンは素晴らしいタックルやインターセプトを披露。久々のアカデミー出身の大型CBとして注目を浴びている。また、GKジャック・ポーターは優れた反射神経を見せており、前半にユナイテッドの決定的なシュートを2本セーブしている。

アーセナルでは今季、怪我人の多発によってイーサン・ヌワネリやマイルズ・ルイス・スケリーといったアカデミー産の才能に注目が集まり、実際に彼らの好パフォーマンスでチームの層は厚くなっている。ユナイテッドも怪我人の多さに悩まされているが、ルベン・アモリム監督はアーセナルのアカデミーから移籍した17歳の大型ストライカー、チド・オビ・マルティンをついに起用し始めた。両チームともアカデミーのレベルの高さには定評があるが、今回のゲームでは新たなスターとなりうる才能がまだまだ存在するということが明らかとなった。

成熟した選手を他チームから補強するだけがチーム強化の道ではない。低迷にあえぐユナイテッドと、タイトル奪取のためのあと一歩が遠いアーセナル。両チームを救う人材はアカデミーにいるのかもしれない。




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