ここ10年のリヴァプールで“ワースト補強”は誰になる 10年前はサッカー界屈指の若手ウイングと期待された男「我々は彼を高く評価してしまった」

当時は期待のウイングと評価されていたマルコビッチ photo/Getty Images

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リヴァプールでは結果を残せず

リヴァプールの選手としてプレミアリーグを戦ってから10年。当時期待の若手ウイングと評価されていた男は、31歳を迎えた現在UAEのバニーヤースでプレイしている。

その選手とは、リヴァプールのスポーツディレクターを務めてきたマイケル・エドワーズ氏が獲得を最も後悔したと言われるFWラザル・マルコビッチだ。

マルコビッチは母国セルビアの名門パルチザンを経てポルトガルのベンフィカへ渡り、2014年にリヴァプールへ移籍した。ワイドな位置から仕掛けられるアタッカーとして期待されていたが、リヴァプールでは結果を残せず。フェネルバフチェやハル・シティ、アンデルレヒトなどレンタル移籍を続けた後、2019年にフラムへ完全移籍している。
英『Liverpool Echo』がリヴァプールでアナリストを務めていたイアン・グラハムの言葉を紹介しているが、当時のリヴァプールはマルコビッチのスカウティングでミスを犯していたという。

「我々の取ったデータでは、マルコビッチが非常に良い選手に見えたのだが、ベンフィカでの出番は限られていた。それに彼に費やした移籍金2000万ポンドも高額だ。同じ夏にFWサディオ・マネが1180万ポンドでサウサンプトンへ移籍したことを考えてもね。ただ、どのスカウト部門もマルコビッチのことを欧州で最も注目されている若手選手の1人と評していた。エディ(マイケル・エドワーズ)も20試合ほど彼のゲームをチェックしたが、非常に良いパフォーマンスもあれば悪いものもあった。振り返れば、スカウトがマルコビッチを視察したゲームで彼がたまたま最高のパフォーマンスを見せたというだけのことだったのだ」

「その結果、我々は彼を高く評価してしまった。他クラブのスカウトもそうだ。マルコビッチと契約した際には他のクラブも我々のことを祝福してくれた。そうした祝福はあまり受けられないものだ。しかし、彼は我々が思っていたほど優れていなかった。エディはマルコビッチとの契約を最大の後悔としているが、我々はこの経験から学んだ。それ以降は補強ターゲットについて、より詳細に映像分析をするようになったんだ」

2014-15シーズンのリヴァプールはプレミアリーグで6位に終わっており、当時は難しい時間を過ごしていた。今では補強のヒットもあって再びタイトルレースの常連となったが、当時は補強策で迷走しているところがあったようだ。

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