シャーザーの明らかなストライク投球にチャレンジを要求したターナー オープン戦ならではのジョークに互いに笑みを浮かべる 

2023WBCではアメリカ代表としても活躍したターナー photo/Getty Images

親交が深い二人

日本時間3月4日に行われたフィラデルフィア・フィリーズ対トロント・ブルージェイズのオープン戦で、練習試合ならではの和やかな場面が見られ、話題となっている。

その場面とは、フィリーズのトレイ・ターナーが打席に入り、元同僚のマックス・シャーザー投手と対峙した初球に起きた。シャーザーは彼に対してストレートを放ると、ボール一個半ほど外角に決まりストライクとコールされる。ところが、この明らかなストライクにも関わらず、ターナーがチャレンジを要求したのだ。

結果は、もちろんチャレンジ失敗でストライクのまま。するとターナーとシャーザーが互いに笑みを浮かべあった。

実は、この行為には、シャーザーとターナーの二人がワシントン・ナショナルズとロサンゼルス・ドジャース時代のチームメイトであり、親交が深い間柄で、シャーザーに対して悪戯的な意味合いが込められたものだった。

というのも、MLBでは、今季のオープン戦から試験的に自動ボールストライクシステム(ABS)が採用されており、以前、シャーザーが登板した試合で2度ストライク判定が覆されたことがあった。後に彼はこのシステム導入に対し否定的な意見を述べており、それに対するジョークとしてターナーが仕掛けたのだった。

ターナーは試合後にこの行為について聞かれると「彼は初め、私がチャレンジしたことに気づいていなかったと思う。でもその後、気づいたようで笑顔を浮かべていたよ。もしレギュラーシーズンでやっていたら、彼は本当に怒っていただろう。私は彼が驚く顔を見たかった。それが狙いだった」と述べた。

対するシャーザーは、「トレイとは仲の良い友達だから笑ったよ。彼らはただ私をからかっているだけ。あの瞬間は、私の良き友人たちとの練習試合という感じだった。彼と一緒に過ごした楽しい思い出はたくさんあり、トレイは明らかに私の史上最高のチームメイトの一人だからね」と答えた。

もちろん、その後は二人とも真剣に取り組み、シャーザーは3回を投げ、フィリーズ打線を1失点に抑えた。一方、ターナーは結果を残せず、3打数ノーヒットに終わった。

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