今季のCLでは153分で3ゴール リヴァプールの《切り札》エリオットが心がける“正しい準備” 「怒りやフラストレーションを感じる瞬間もあるが……」

PSG戦で決勝点を決めたエリオット photo/Getty Images

PSG戦では値千金弾

CLラウンド16・1stレグのパリ・サンジェルマン戦で値千金の決勝ゴールを挙げ、リヴァプールを勝利に導いたMFハーヴェイ・エリオット(21)。

2019年にフラムからリヴァプールにやってきた同選手はこれまで公式戦137試合に出場し、14ゴール15アシストを記録している。5年近く在籍しているが、スター選手揃いのリヴァプールで定位置を確保することは簡単ではなく、絶対的存在にはなれていない。

控えに回ることが多く、途中出場がメインになるが、それでもエリオットは限られた出場時間の中でインパクトを残してきた。怪我で離脱期間があった今シーズンはここまで18試合の出場で507分の出場に留まっているが、4ゴール1アシストをマークしている。

特にCLでは圧巻で、153分で3ゴール。さらに3試合連続ゴール中と存在感を発揮しているが、エリオットは出場時間の少なさに不満があることは認めつつ、チャンスがきた時の準備を怠っていないようだ。英『The Guardian』にて次のように語っている。

「リヴァプールですでに150試合近くプレイしており、その点では非常に経験豊富だと感じている。だからシーズン中には、プレイしたいという気持ちから怒りやフラストレーションを感じる瞬間もあるが、同時に状況を尊重し、監督の決定を尊重する必要がある」

「僕が必要な試合もあれば、そうでない試合もある。それがサッカーというものだ。だから、今シーズンここまで僕たちが今のポジションにいるのは、スロットの決断のおかげだと思う。PSG戦も僕らにとって有利に働いた試合のひとつだ。幸運にも、僕が選ばれて、試合を決める得点を挙げた。僕だけでなく、スタメンで頻繁にプレイしている選手たちも、常に準備ができていなければならない。僕たちは皆、自分の役割を果たすつもりだ。ただ、常に準備ができていることが重要だ」

自分の現状を冷静に見つめつつ、アルネ・スロットの決断を尊重していると語ったエリオット。またスロットとは頻繁に会話していることも明かし、いつチャンスが来てもいいように正しい心構えで準備することの重要性も語っている。

「僕たちは非常に正直でオープンな会話をしてきた。あとは僕が努力して、彼が教えてくれたことをすべて示さなければならない。僕はそれに取り組んでいるし、改善しようとしているし、このチームの一員になろうとしている。それと同時に、率直に言ってチームのパフォーマンスは素晴らしいので、あまり腹を立てたり、イライラしたりしても仕方がないとも感じている。これはチームプレイだ。自分だけのことではない。自分が貢献できる場面で準備ができていることを確認する必要がある。出場して試合に影響を与えるために、正しい心構えで臨むだけなんだ」

今シーズンよりスタートしたスロット・リヴァプールもレギュラーが決まりつつあるが、シーズンは長くスタメンだけでは戦えない。「クローザー」として躍動する遠藤航のように途中出場の選手らのパフォーマンスがいいことも今シーズンのリヴァプールの強みだ。

もちろんエリオットも定位置確保を狙っていることは間違いないが、21歳の切り札は限られた時間の中で結果を残すために正しい準備を怠らない。


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