バルセロナでも構想外かと思われたところから《CL得点ランク1位》へ 努力の男ハフィーニャが28歳で迎えた全盛期

バルセロナで大活躍のハフィーニャ photo/Getty Images

一時はサッカーを諦めかけたことも

チャンピオンズリーグの戦いはベスト8が出揃ったが、現時点で得点ランク首位に立っているのはバルセロナFWハフィーニャだ。

ハフィーニャはここまで11ゴールを挙げており、ドルトムントFWセール・ギラシ、バイエルンFWハリー・ケイン(ともに10ゴール)を抑えての首位だが、ハフィーニャがここまで数字を上げてくると予想していた人はほとんどいないだろう。昨季のハフィーニャはリーグ戦とCLの両方を合わせても9ゴールしか挙げていなかった選手だ。

28歳にしてハフィーニャは全盛期を迎えたわけだが、ここまで順風満帆なキャリアだったわけではない。ハフィーニャは才能だけで駆け上がってきた選手ではなく、努力で扉をこじ開けてきたタイプの選手なのだ。

英『BBC』にて、スペインサッカーに詳しいギジェム・バラゲ記者はハフィーニャのキャリアを次のように紹介する。

「18歳の頃の彼はオファーに恵まれず、サッカーを諦めかけていた。彼の夢は消えつつあったのだ。それを変えたのは、母だ。『今やめたら一生後悔を抱えることになる。それでもいいの?』と。それが彼の転機となった。サッカーをやめようかとしていた青年は、今やバルセロナの中心選手となっている。ポルトアレグレの貧しかった生活からバルセロナのスター選手に至るまで、ハフィーニャのキャリアは忍耐、努力の物語だ。彼がトップレベルの選手となったのは、才能だけではない。考え方や献身性、成功への揺るぎない野心が根底にあるのだ」

「貧しい地域で育った彼は、友人が間違った道に進む姿も目にしてきたと言っていた。しかし彼は母と叔父のサポートがあり、経済的問題を抱えながらもサッカーを継続することができた。母は休みなく働いてスパイクを買い、練習場への交通費も捻出した。彼は生き残るためにサッカーを選択し、路上で裸足でボールを操って技術力を養った。インテルナシオナルやグレミオからはサッカー選手として痩せすぎと拒否されたが、そうした挫折も彼の野心を刺激した」

一時はバルセロナでも戦力外かと思われた時期があり、昨夏にはアスレティック・ビルバオFWニコ・ウィリアムズ獲得案も盛んに噂された。しかしハフィーニャはハンジ・フリックの下で覚醒し、チームのベストプレイヤーの1人となった。今やハフィーニャの実力を疑う者はおらず、チームタイトルを獲得できればバロンドール獲得の可能性も出てくるだろう。

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