医療スタッフがマラドーナを殺した!?  ケア不十分だったと医療チーム7人の公判始まる

サッカー界の伝説マラドーナ氏 photo/Getty Images

自宅で治療を受けていた最後の日々

 アルゼンチンの伝説的なフットボーラーである故ディエゴ・マラドーナ氏。数々の伝説を残した同氏は2020年11月25日に、ブエノスアイレスの自宅で心臓発作のため60歳で死去し、サッカー界は大きな悲しみに包まれた。

 自宅でケアを受けていたマラドーナ氏だったが、このときのケアが不十分であった疑いで、医療スタッフが殺人罪で起訴されている。被告となっているのは神経外科医、精神科医、心理学者、医療コーディネーター、看護コーディネーター、医師、夜勤の看護師の7名。検察はこの医療チームがマラドーナ氏に対し「無謀かつ不十分」な在宅医療を提供したとしている。公判は延期となっていたが、3月11日より開始された。

 検察は2021年に専門家20人からなる医療委員会を招集。適切な医療施設で十分な治療を受ければ、マラドーナ氏が生存する可能性は高まったと結論づけた。治療を受けていた自宅には除細動器すらなかったという。

 被告らは「即興で行動した人々」と非難されており、英『THE Sun』によれば有罪となった場合、最長25年の懲役刑が科せられるようだ。

 検察官は肥大した腹部が露出し、仰向けに横たわるマラドーナ氏の最後の日々の写真を掲げ「彼はこうして死んだ」と法廷で述べた。裁判では100人を超える証人が証言する予定だという。

※ザ・ワールド2025年4月号、3月15日配信の記事より転載


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