ハーランド、ウーデゴーがいるのにEUROとW杯が遠い…… 欧州予選を突破できないノルウェー代表に必要な“守備改革”

ハーランド&セルロートのツインタワーも魅力 photo/Getty Images

攻撃陣だけで欧州予選は突破できない

マンチェスター・シティFWアーリング・ハーランド、アーセナルMFマルティン・ウーデゴーの2枚看板を中心に、現在のノルウェー代表には魅力的なタレントが揃っている。

ただ、昨夏のEURO2024は予選敗退で本大会へ進めず、ノルウェーはワールドカップとEUROの両方で本大会進出を逃し続けている。ハーランド、ウーデゴー、アトレティコ・マドリードFWアレクサンデル・セルロートなど攻撃陣は豪華だが、それだけでは勝てないのだ。

英『sky Sport』によると、ノルウェーの選手育成部門の責任者を務めるトーマス・ブランツァーター氏は守備の強化を疎かにしてきたと悔いる。今はノルウェー全体で守備技術の見直しが進んでいるようで、夢のワールドカップ出場には粘り強い守備が欠かせない。

「我々は連盟を上げて守備の重要性を説く取り組みをおこなっている。最近のノルウェーではパスやテクニックに重きを置き、様々な選手が育成されてきた。しかし、オルセン監督時代は守備が成功のカギだった。その守備の技術を我々は少しばかり忘れてしまったようだ。代表チームにやってくる選手たちは、守備の知識が真っ白なんてこともある。だから我々は各地域に出向き、守備、特にゾーンディフェンスに関するプレゼンテーションや実践トレーニングをおこなっている。これはオルセン時代の伝統だ。少し調整することで、ノルウェーらしい戦いにできると考えている」

エギル・オルセンが代表監督を務めた1990年から1998年にかけて、ノルウェーは1994年と1998年にワールドカップ出場を果たしている。1998年大会ではベスト16にも入っており、これがノルウェーの最高成績だ。それ以降はワールドカップの出場がなく、もう一度オルセン時代のやり方を学ぶのは自然な流れなのかもしれない。

ブランツァーター氏はその中でもアーセナルを参考にしているそうで、今のアーセナルはサイドバックにも守備型の選手を起用することがある。センターバックもこなせる選手が最終ラインに4枚並ぶこともあり、それによってボックス内の守備が安定している。今季のアーセナルはここまでプレミアリーグ最少となる24失点に守備をまとめているため、ノルウェーが参考にするのも納得だ。

ノルウェーは攻撃陣こそ豪華だが、それでも欧州の強豪国とは実力差がある。強敵との戦いでは一方的に攻められることもあり、それを守り切らなければ欧州予選突破は実現しない。2026ワールドカップ出場へ、ノルウェーのキーワードは守備だ。

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