MMA、若松佑弥がモラエスに3年前のリベンジを果たし、ONEフライ級世界王者に 「本当に死んでもいい覚悟でやってきた」

ONE13戦目で初の王座獲得した若松 (写真:本人インスタグラムより)

価値ある勝利

ONE Championshipが3月23日にさいたまスーパーアリーナで「ONE172」を開催。第11試合のMMAフライ級世界王座決定戦で、同級2位の若松佑弥が同級1位のアドリアーノ・モラエスに挑戦し、TKO勝利を飾った。

モラエスは、元UFC王者のスーパースター、デメトリアス・ジョンソンにKO勝ちを収めるなど、長い手足と類稀な打撃センス、それに多彩な寝技も得意とする実力者。若松は3年前にこのモラエスと対戦し、ギロチンチョークで一本負けを喫していた。

今回、リベンジマッチとなる若松は、試合前に「3年前の弱い自分を打ち破る強い気持ちと、もう本当に死んでもいい覚悟で僕はやってきた。盛り上げようとか良いパフォーマンスとかそういうの抜きで、弱い自分をぶちのめすだけです」と決意を語っていた。

その言葉通り、若松は過去にないほど動きのキレがよく、1Rからモラエスの長い手足から作り出される遠い間合いを物ともせず、果敢に打撃を繰り出していく。その中、ロープ際での差し合いから、若松が左フックをヒットさせる。モラエスは思いのほかダメージが大きかったのか、動きが途端に鈍くなるとガードを固め、ここを好機と若松が連打を叩き込んだ。

右アッパーや、左右フックを見舞い、的確にガードの隙間にパンチを打ち込み続けると、その猛攻に溜まらずモラエスはダウン。若松はそのまま上に乗っかりパウンドを落とすと、レフェリーが試合を止めて、見事なTKO勝ちを収めた。

試合後、リング上でインタビューに答えた若松は「お母さんやったよ」と第一声。「生んでくれた両親に感謝、30年間生きれたことに感謝。とても嬉しい。最高の舞台に感謝」とサポートしてくれた人たちへの謝意も述べた。

さらに「自分は精神的にめちゃくちゃ弱くて、そんな自分でも夢を達成できることを証明したかった。悩みがある人も、自分の戦いを見て、そう思ってもらえればうれしい」と自身がリングに上がり続け、王座を獲得するまで戦い続けてきた意義を語った。

そしてインタビューの最後には、チャトリ・シットヨートンCEOから50,000ドル(約750万円)のボーナスが贈呈されると、リング上で家族と喜びを分かち合った。

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