ヴァラン、モウリーニョから「役立たず」と呼ばれたと明かす その後大成したDFが明かす“名将の選手マネジメント”

レアルで数々のタイトルを獲得したヴァラン Photo/Getty Images

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その後トップDFとなるヴァラン

今季引退を表明した元フランス代表DFラファエル・ヴァラン氏。同氏は若き頃にRCランスで頭角を現すと、2011年にレアル・マドリードに引き抜かれ華々しいキャリアを歩み始めた。レアルではレギュラーポジションを掴みラ・リーガ、コパ・デル・レイ、そしてUEFAチャンピオンズリーグと数々のタイトル獲得に貢献したが、若手だった頃はさまざまな苦労も経験したようだ。

同氏は指揮官を務めていたジョゼ・モウリーニョから「役立たず」扱いされたと過去を振り返っている。『The Bridge』で語った。

「私が到着したとき、彼(モウリーニョ)は私にこう言ったんだ。『私が望むことはただ1つ。毎日1時間半、君に全力を尽くしてほしい。あとは心配しないで。君は成長するだろう。私が面倒を見るから、リラックスして」とね。
モウリーニョはまだ若かったヴァランを温かく迎えてくれたようだ。しかし、次のシーズンには厳しい言葉をかけられたと振り返っている。

「最初のシーズンは良かったけど、次はもっと期待されていると思って、少しオーバープレイしてしまったんだ。居心地が悪く、気分もよくなかった」

「そしてある日、シーズンが始まったころ、チームのシーズンの調子があまりよくなかったこともあって私に電話をかけてきたんだ。よく覚えているが、彼が私を呼び出したんだ」

「彼は本当に尊敬する人で、カリスマ性がある。でも私にはっきり、こう言ったんだ。『でも、どうして君は役立たずなんだ?』と。私は彼を唖然とした目で見た。私は彼を見て、私はプレイしていなかったので簡単ではないし、シーズンの始まりは複雑だったと言った。彼はそのとき私に小言を言い、次の水曜日にプレイする準備ができているかと尋ねたんだ」

若いヴァランにとって、この一言はかなりショックだったようだ。しかしヴァランは負けまいと、強がってみせたという。

「ちょっとハッタリだったけど、準備ができていなかったのに『イエス』と答えてしまった。身体的にも準備ができていなかったし、精神的にも自信がなかった。でも私は『はい、準備ができています』と言ったんだ。それだけだった」

「彼は『わかった』と言って去っていった。トレーニングでは全力を尽くしたけど、翌日の試合前日、自分がチームに(スタメンに)いて、セルヒオ・ラモスがベンチだとわかったんだ」

もしモウリーニョのもとでステップアップできなかったら、自分のキャリアは終わっていただろうとヴァラン氏は語った。厳しい言葉だったが、これはモウリーニョなりの“ハッパ”だったのだろう。ヴァランはその後メキメキと実力をつけ、世界でもトップクラスのDFとして名を馳せるようになる。




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