マンチェスター・ユナイテッドサポーターに催涙スプレー使用 仏警察の対応に非難殺到「完全に受け入れがたい」

仏警察の対応が物議を醸す Photo/Getty Images

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混乱の渦に

マンチェスター・ユナイテッドのサポーターがリヨンで受けた扱いが波紋を広げている。マンチェスター地元紙の『Manchester Evening News』が報じている。

ユナイテッドはヨーロッパリーグ準々決勝でオリンピック・リヨンとアウェイの地で対戦した。その試合後、グルパマ・スタジアムに残されていたユナイテッドファンに対し、フランス警察が催涙スプレーを使用したことが発覚。SNS上では、目を覆う者、嘔吐する者、涙を流す者の姿が多数報告された。

問題は、試合終了後にトイレ利用が許されないまま1時間もスタジアム内に閉じ込められたという点にある。フランス当局は、ユナイテッドサポーターが警備を「強行突破しようとした」ため、警察がそれに応じて「適度な」武力を行使したと主張した。
しかし、この対応に対し、グレーター・マンチェスター市長でエヴァートンサポーターでもあるアンディ・バーナム氏は「私はMUFCサポーターグループと話し合い、フランス当局に懸念を表明するつもりだ。私自身も試合観戦の際に同じような経験をした。全く受け入れられない」とX(旧Twitter)で怒りを表明。また、スタジアムにいたユナイテッドサポーターは以下のように証言している。

「試合終了のホイッスルが鳴った直後、突然くしゃみが出たのを覚えている。一度や二度ではなく、何度もくしゃみが止まらず、少し奇妙だと思った」

「周りを見回すと、みんな顔を覆っていたよ。スタンド全体に漂い、5分から10分ほど続いた。少なくとも1人は吐いていた。高齢者もいたし、基礎疾患を抱えている人もいた。本当に怖がっていた人もいただろう。泣いている人もいた」

マンチェスター・ユナイテッド・サポーターズ・トラストの代表ダンカン・ドラスド氏は「過去34年間で最悪の警備経験だった」とし、暴動やトラブルの兆候は一切なかったと証言している。

ヨーロッパ遠征で事件の記録がほとんどないサポーターとして知られるユナイテッドファン。今回行われた行為は、単なる警備の枠を超えた問題として、今後さらに大きな議論を呼ぶ可能性がある。

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