アーセナルはもう“未熟な若者の集団”ではない 敵地で2戦連続でレアル破った初の英クラブに「恐怖もなく、冷酷だった」

敵地でもレアルを破り、堂々の準決勝進出を決めたアーセナル Photo/Getty Images

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プレッシャーを跳ね除けた

UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝2ndレグ、アーセナルはレアル・マドリードに敵地で2-1と勝利。合計スコアを5-1とし、セミファイナル進出を決めた。

前回王者レアルに対し、合計4点差というスコアを誰が予想しただろうか。プレッシャーにさらされるサンティアゴ・ベルナベウでも、アーセナルはきわめて冷静に試合を進めていた。ウィリアム・サリバのミスにより1点を返されたものの、守備を完全に崩されての失点は2戦通して1つもなかった。これでアーセナルは、敵地で2戦連続でレアルに勝利した初のイングランドのクラブとなった。

英『THE Sun』は「汗も涙もなく、恐怖の兆候もなかった「世慣れしていて、冷酷で、時に皮肉屋のアーセナルが、15回のヨーロッパ王者の座を奪い、いくつかの神話を打ち砕き、16年ぶりのチャンピオンズリーグ準決勝に楽々と進出した」と報じた。
2ndレグは楽々と、というほど楽には見えなかったが、それでもレアルのゲームプランを封じ、結果的に勝利まで得てしまった。1stレグとはまた違う意味で印象的であり、デクラン・ライスは得点には至らなかったものの、今度は中盤を制圧しジュード・ベリンガムを封じ込めた。ヤクブ・キヴィオルはガブリエウ・マガリャンイスの代役という以上の安定感を見せ、マイルズ・ルイス・スケリーはベルナベウでもやはりふてぶてしく強気だった。

「ミケル・アルテタのチームが軟弱な若者で、甘い考えの集団だというのは、サッカー界における最大の嘘の1つだ」と同紙は綴っている。確かにこの試合において、ビッグゲームに尻込みし、結果を出せない未熟なアーセナルの姿は見られなかった。サカのパネンカ失敗に表れたように、むしろ自信過剰なくらいだった。そのサカも先制点を決めることで、見事に汚名返上を果たしている。

予想を覆し、16年ぶりの準決勝進出となったアーセナル。次戦もパリ・サンジェルマンとの厳しい戦いが待っているが、ここまでくれば初のCLタイトルも不可能ではない。成長を見せた彼らの躍進に期待したいところだ。




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