統一戦に臨むIBF王者・西田凌佑、同階級最強と謳われるWBC王者・中谷に対し闘志を燃やす 「踏み台にはならない」「負けるつもりはない」

この試合が決定する前から中谷対策を行ってきた西田 (写真:本人インスタグラムより)

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日本人王者同士の2団体統一戦

ボクシングの帝拳プロモーションが18日、都内で会見を開き、6月8日(日)に東京・有明コロシアムにて「Prime Video Boxing 13」の開催を発表。その中でWBC世界バンタム級王者・中谷潤人とIBF同級王者・西田凌佑の王座統一戦が行われることも判明した。

会見には中谷と西田が共に出席。IBF王者・西田はこれまで10戦全勝2KOで、昨年5月にプロ9戦目で世界初挑戦し、下馬評を覆して強豪エマヌエル・ロドリゲスに勝利した。巧みなディフェンスと、距離をとって有効打を積み重ねるボクシングスタイルで、相手に数で打ち勝って王者にまでのし上がった。それでも昨年末の初防衛戦ではKO勝利を飾り、王者になってからも成長している姿を見せた。

対するWBC王者・中谷はこれまで30戦全勝23KOの戦績を誇る。3階級制覇達成するなど『The Ring』のパウンド・フォー・パウンドでは8位にランクインし、名実共に世界最高峰と評価されているボクサーだ。日本人で王者を独占するバンタム級では最強と謳われ、前回は2月24日にダビド・クエジャル(メキシコ)を3回KO勝ちして3度目の防衛に成功した。
そして中谷は、来春にもスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥とのビッグマッチが計画されている。3月の年間表彰式で井上が突如「中谷君、1年後に東京ドームで日本ボクシングを盛り上げよう」と呼びかけ、中谷も「ぜひ、やりましょう」と応じていた。

会見で西田は、その中谷と対戦することについて「タイトルを返上してでも挑戦したいと思っていた。ベルトを懸けて中谷選手に挑戦できるのがとてもうれしい」と語ると、既に井上戦が注目されていることについては「踏み台にはならないぞという気持ち。簡単にというか、負けるつもりはないんで。勝ちにいきたいと思う」と同じ王者としてのプライドを言葉にした。

西田は減量がきついために中谷戦後に階級を上げる可能性についても問われると「正直この試合のことしか考えてない。勝っても負けても、もうこれでどうなるかというぐらいの気持ちで挑もむ」と、この一戦に懸ける強い気持ちを表明した。

会見後の囲み取材では、「ベルトを返上してでも挑戦したかった」と語った理由について「彼が強いから。自分は世界チャンピオンですけど一番じゃない。それがちょっと自分でも気になるので」と説明した。

それでも西田はこれまで番狂わせを何度も起こしてきた。タイトルを奪取したロドリゲス戦だけでなく、大森翔平戦や比嘉大吾戦も不利予想を跳ね返して勝ちを収めた。西田は最後に外野の意見には目もくれず、「トレーナーや応援してくださっている方々を信じて、自分の力を出そうと思う」と自分のボクシングを貫く決意も語った。

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