ベッカムが変えたMLSとアメリカサッカー界 2007年にレアルからLAへ向かった時は笑う人も「ベッカムの決断は気まぐれではなかった」

マイアミを大きく飛躍させたベッカム photo/Getty Images

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今やMLSはビッグな市場に

マンチェスター・ユナイテッド、レアル・マドリードで華々しいキャリアを歩んでいたデイビッド・ベッカムは2007年にアメリカのロサンゼルス・ギャラクシーへ向かうことを決断した。

今でこそアメリカ・MLSは有名な行き先の1つとなっているが、当時はベッカムの決断を変な目で見る人も多かった。欧州トップリーグで成功を収めてきた人物が向かうところではないと考えられていたのだ。

しかし、今やMLSの環境は変わった。米『The Bellingham Herald』は、ベッカムに先見の明があったと称える。現在インテル・マイアミのオーナーも務めるベッカムはMLSとアメリカサッカー界を前進させた功労者なのだ。
「ベッカムの決断は気まぐれではなかった。LAギャラクシーとの契約には、いくつか画期的な条項があった。5年で2億5500万ドルの収入を手にしたことに加え、引退時に2500万ドルでMLSの新規クラブを買収できるという条項だ。この条項を使って2014年にインテル・マイアミが誕生し、今やクラブの価値は9億ドルにまで膨れ上がっている。ベッカムのスターパワーはMLSを変えたのだ。観客数は40%増加し、放映権料は2006年の800万ドルから2022年には2億5000万ドルまで上昇。リオネル・メッシのようなスーパースターが参入する道を開いたのだ」

「批評家たちは当時のベッカムを笑っていたが、ベッカムは他人がリスクと見なすところにチャンスを見出していた。メッシを擁するマイアミはリーグカップのタイトルも手にしており、この成功でベッカムの実業家としての評価は確固たるものになった」

MLSはまだ成長を続けるだろう。マイアミにメッシやルイス・スアレスを呼ぶことが出来たのも、ベッカムがいればこそだ。今夏はアメリカでクラブワールドカップ2025、来年にはワールドカップも控えており、MLSの成長がアメリカサッカー界に与える影響は大きい。

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