[運動神経でクルマは選べ 179]MERCEDES-BENZ E CLASS

 他のプレイヤーと同列にすることは出来ず、チームの勝利に欠かせない中心選手がいるように、自動車メーカーにも核となる外せないモデルが存在する。トヨタならプリウス、日産ならスカイライン、フォルクスワーゲンならゴルフあたりが有名だろう。そして今やコンパクトからスーパーカーまで揃えるドイツの雄、メルセデス・ベンツにとってのEクラスがそれに当たる。

 今年、新型が登場したEクラスは1970年代からメルセデス・ベンツの中核モデルだった。W123、W124といった傑作モデルは2020年になっても乗り続ける人がいるほど人気が高い。新しくなったEクラスはその6世代目モデルとなる。Eクラスのポジションはミドルサイズ。小さいサイズにCクラス、大きいサイズにはフラッグシップのSクラスがある。ちなみにメルセデス・ベンツのSUVは車名にGLと付くのが今のルールで、CクラスベースならGLC、EクラスベースならGLEという車名になっている。

 真ん中のポジションといっても「中間」を意味している訳ではない。むしろ、一定以上の収入がある人にはすべてを揃えた万能かつ高級な車として評価されている。最新モデルも同様で、高い走行性能と安全性能に加え、高級な内装や充実した装備など、高級車を求める顧客のニーズにほぼ完璧に答えている。また主力モデルだけにエンジンの種類も豊富で、ガソリン、ディーゼル、PHVなど選択肢も多い。

 もしEクラスの武器をひとつ挙げろと言われたら…非常に悩ましいがやはり乗り心地になるだろう。高級車らしく乗り心地は極めてソフト。段差を乗り上げた時、あれた道を走るとき、常に「紳士」な振る舞いを見せる。もちろん高速道路ではピタっと挙動が安定し、長距離ドライブも大得意。メルセデス・ベンツの技術力の高さを再認識させるできばえである。

 Eクラスをフットボール選手に例えるなら、ドイツ国籍、名門チーム、チームの中心、さらにいえばフェアで紳士なイメージがある選手だろう。バイエルンのマヌエル・ノイアー。彼がぴったりとイメージに当てはまるはずだ。

MERCEDES-BENZ E 200 Sports
寸法 4940mm×1850mm×1455mm(全長×全幅×全高)/エンジン 直列4気筒ターボ 1496cc/
最高出力 184ps(5800-6100rpm)/最大トルク 280N・m(3000-4000rpm)/価格 7,690,000
問メルセデスコール 0120-190-610

文/iconic

※電子マガジンtheWORLD250号 10月15日配信の記事より転載

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