ルーニーでも5位、シアラーも1位ならず! プレミア歴代最強FW1位は誰だ
イアン・ライト photo/Getty Images
ルート・ファン・ニステルローイ photo/Getty Images
サッカー史に残るスターばかり
11月21日、元チェルシーFWディディエ・ドログバが現役引退を表明した。ドログバはチェルシーを数多くのタイトルへ導いたレジェンドであり、プレミアリーグを代表するストライカーなのは間違いない。ドログバほどのパワーを持ったFWはプレミアの歴代選手の中にもいなかったかもしれない。
そのドログバの引退もあり、英『FourFourTwo』はプレミア歴代ストライカーランキングを作成している。どの選手もサッカーファンなら誰もが知る名選手ばかりだが、今回はそのTOP10を紹介する。
10位:イアン・ライト
クリスタル・パレス、アーセナル、ウェストハムなどで活躍し、現在は解説者として活動しているイアン・ライト。アーセナル時代にはリーグ戦23得点という数字を2度記録しており、1997-98シーズンにはアーセナルの一員としてプレミア制覇を経験している。イングランドで長く活躍した実績を考えても、トップ10入りは妥当か。
9位:ルート・ファン・ニステルローイ
オランダのPSVでゴールを量産し、2001年にマンチェスター・ユナイテッドにやってきたファン・ニステルローイのインパクトは抜群だった。2002-03シーズンにはリーグ戦で25得点を記録してプレミアリーグ得点王を獲得し、チームもリーグ制覇を達成。プレミアリーグを1度しか獲得できなかったのは少々意外ではあるものの、ファン・ニステルローイはリーグ戦150試合で95得点と驚異的な数字を残している。
ディディエ・ドログバ photo/Getty Images
ルイス・スアレス photo/Getty Images
8位:ディディエ・ドログバ
ここでドログバだ。ドログバは得点を量産してきたというより、カップ戦の決勝など重要な局面で大仕事をやってのけてきた印象が強い。チェルシーをチャンピオンズリーグ制覇に導いた2011-12シーズンのバイエルンとの決勝はその勝負強さを象徴するゲームだ。試合終盤にヘディングで同点弾を決め、PK戦では最後のキッカーを担当するなど、ドログバ無しでは成し遂げられない優勝だった。チェルシーでは254試合で104得点と平均得点率では9位のファン・ニステルローイに劣るが、勝負強さではドログバの方が上だろう。
7位:ルイス・スアレス
プレミアリーグのタイトルを獲得できなかったことだけが残念だが、スアレスはリヴァプール史上最強のストライカーと言っていいかもしれない。トラブルは多かったが、2013-14シーズンにはリーグ戦31得点を記録して得点王を獲得。チームもリーグ制覇へあと1歩のところまで迫った。
デニス・ベルカンプ photo/Getty Images
ウェイン・ルーニー photo/Getty Images
6位:デニス・ベルカンプ
ファン・ニステルローイやスアレスに比べると、ベルカンプは純粋なストライカーとは言い難い。得点数もアーセナルでは315試合で87得点となっており、最も得点を奪ったシーズンでも1997-98シーズンの16得点に留まる。しかし、ベルカンプはプレミア史に残るテクニシャンの1人だ。人々の記憶に残るビューティフルゴールの多さでは負けていない。アーセナルではリーグ制覇も3度経験している。
5位:ウェイン・ルーニー
プレミアリーグで208のゴールを積み重ねたルーニーは、得点だけでなくチャンスメイクまでこなせる究極のオールラウンダーだった。マンチェスター・ユナイテッドでもプレミアリーグからチャンピオンズリーグまであらゆるタイトルを獲っている。ただ1つ残念なことがあるとするなら、プレミアリーグで得点王を獲得できなかったことだろうか。2009-10シーズンには26得点を記録したが、この時はドログバが29得点を挙げている。2011-12シーズンは27得点を挙げたが、ロビン・ファン・ペルシーが30得点で上回った。
セルヒオ・アグエロ photo/Getty Images
エリック・カントナ photo/Getty Images
4位:セルヒオ・アグエロ
もちろん現役プレミア選手も対象となる。現在マンチェスター・シティで活躍するアグエロは、得点率が異常なレベルにある。リーグ戦では219試合に出場して151の得点を挙げており、平均得点率は0.69点だ。これはスアレスやファン・ニステルローイらを上回り、今回のトップ10では最高の数字となっている。ただし得点王を獲得したのは26得点を挙げた2014-15シーズンのみとなっており、これが4位に留まった理由か。
3位:エリック・カントナ
カントナも純粋なストライカーとは言い難く、チャンスメイクから何でもこなせる天才肌の選手だった。FWとしてはカントナがマンチェスター・ユナイテッドでプレイしていた頃、元イングランド代表FWアラン・シアラーが大爆発していた。得点数で見るならシアラーが圧倒的だ。しかしカントナはベルカンプ同様に独特な発想と美技で観衆を沸かせ、プレミアリーグ史上に残るテクニシャンとして愛されている。プレミアリーグも4度制しており、リーグ制覇の数ではシアラーを上回る。
アラン・シアラー photo/Getty Images
ティエリ・アンリ photo/Getty Images
2位:アラン・シアラー
そのシアラーが2位だ。ブラックバーン、ニューカッスルで活躍したシアラーは、1994-95、1995-96、1996-97シーズンと3度続けてプレミア得点王を獲得している。プレミア史上最多となる260の得点を記録しており、得点数では圧倒的だ。
1位:ティエリ・アンリ
そのシアラーを抑えて1位となったのがアンリだ。1試合あたりの得点数では0.68点と僅かにアグエロに劣るが、シアラーの得点率は超えていることから同メディアはアンリがアーセナルでキャリアを続けていればプレミアリーグ史上最多得点記録を更新できた可能性もあると見ている。アンリはプレミアリーグで258試合175得点の数字を残しており、プレミアリーグ得点王を4度も獲得している。
イアン・ライト、ベルカンプ、アンリとアーセナルで活躍した選手が3人入っているのも特徴的で、1990年代後半から2000年代前半にかけてアーセナルがいかに安定した強さを誇っていたかが分かってくる。現在のプレミアリーグではトッテナムでハリー・ケインが得点を量産しており、将来的にはケインもここに入ってくるだろう。アグエロ、ケインと現プレミアを代表する2人のストライカーがどこまで得点数を伸ばせるかも楽しみだ。